芋代官とは、江戸時代に石見銀山領の代官を努めた井戸平左衛門正明のこと。
享保の大飢饉の際、いち早く農民救済に動き出し、サツマイモの有効性に目をつけ、あの青木昆陽より先に試作と栽培を始め、石見国の農民を救ったという大恩人です。
彼の善政により、大森銀山領内での餓死者は一人もいなかったといわれます。その威徳をたたえて、石見を中心に島根県内の至る所に「井戸君」などと掘られた石碑が建っています。
農民たちは、その恩を忘れないためにも、石碑を建てて功績を称えたのでしょう。
ただ、石碑設置の年代にばらつきがあり、政治的意味合いで建立された石碑もある、という考えもあります。つまり、悪政時期があり、それを正す意味でも「芋代官の善政」を表に出してきたのではないか、と。
ともあれ、人命救助のために命をかけて働いた人は、讃えられるべきですよね。
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